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室内の熱中症に要注意! 熱中症対策
2024.10.17 Thu
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熱中症といえば屋外でなるものと思い込んでいませんか? 実は熱中症が室内で発症する割合は全体の約4割! 室内でも油断できないことがわかっています。この記事では、室内で熱中症になった場合の症状や原因、予防法などを紹介します。室内でもしっかりと熱中症対策をして、暑い季節を快適に過ごしましょう。
室内での熱中症の症状は?
室内での熱中症の初期症状は、めまい・立ちくらみ・こむら返り・大量の発汗などです。症状が重くなると、頭痛・吐き気・倦怠感・虚脱感(体に力がはいらない)・集中力や判断力の低下などがあらわれます。
室内で熱中症になる原因は?
室温が何度以上であれば、熱中症になる可能性があるのでしょうか? 室内で熱中症になる場合の気温や湿度、その他の要因について解説します。
室内で熱中症になる場合の温度と湿度
一般的に「室温28℃以上・湿度50%以上」だと熱中症になる可能性が高くなると言われています。特に、近年の夏は夜間も気温が下がらないため、就寝中に熱中症になるケースが増えているのだとか。夜間のエアコンはタイマー機能で数時間後にオフにするのではなく、朝までつけっぱなしにしましょう。
暑さ指数が28を超える
暑さ指数(WBGT)とは、気温・湿度・輻射熱の3つを取り入れた温度の指標です。熱中症の危険度を判断する数値として、環境省では暑さ指数の情報を提供しています。 暑さ指数が「28」を超える日は熱中症にかかりやすくなるので気を付けましょう。
身体のコンディション
高齢者、乳幼児、肥満の方、持病のある方は熱中症リスクが高くなります。また、健康な方であっても、下痢やインフルエンザでの脱水状態や、二日酔いや寝不足による体調不良時、低栄養状態にあるときは熱中症リスクが高まります。栄養と睡眠をしっかり取りましょう。
水分不足
室内でも、水分が足りていないと熱中症にかかりやすくなります。デスクワークであまり動いていなかったとしても、思っている以上に身体から水分が失われるもの。家事中や在宅ワーク中も、しっかりと水分補給をしましょう。喉の渇きはしばらく続くと慣れてしまい、自分では水分不足に気づきにくくなるので、あらかじめ一日に飲む水の量を決めておくといいですよ。
室内の熱中症、予防法
室内での熱中症を予防するには、どのようなことに注意すればいいのでしょうか? 予防法を解説します。
水分・塩分をこまめに補給する
こまめに水分を補給し、しっかりと汗をかいて体温調節しましょう。「喉が渇いた」と感じたときはすでに脱水症状が始まっているので、喉が渇く前に水分をとることが重要。
大量に汗をかいたときは塩分も失われるため、水分と塩分の両方を補給しましょう。ちなみにアルコールは体内の水分を排出する働きがあり、水分不足を招くため、熱中症対策には向いていません。
室温を28℃以下に保つ
室内の室温が28℃を上回ると熱中症の危険性が高まるので、エアコンやサーキュレーターを活用しましょう。人によっては28℃でも暑いと感じるので、自分が快適に過ごせる室温に設定するのがおすすめ。
ただし、屋外と室内の気温差が大きいと、外に出たときの体への負担も大きくなります。そのため、室温を下げすぎない工夫も必要です。
部屋の湿度を下げる
湿度が高い部屋では汗をかいても蒸発しにくく、熱中症リスクが高まります。そのため、エアコンの冷房をつけてもなかなか涼しくならないときは、まず部屋の除湿をするのがおすすめ。エアコンの除湿モードを活用したり、除湿器を使用したりすることで、室内の空気中の水分量が減り、体感温度を下げられるでしょう。
換気をする
窓を閉め切っていた部屋には熱気がこもり、冷房をつけてもなかなか室温が下がりません。熱気を逃すことで冷房が効きやすくなるので、外出から帰ってきた際は、冷房をつける前に窓を開けて換気をしましょう。部屋の対角線上にある窓を同時に開けると室内に風が通り、より部屋が涼しくなります。このとき換気扇を回すとより効果的です。
カーテンを閉める
冷房をつけていても、窓から日光が差し込んでいると室温はなかなか下がりません。特に南側の窓は1日を通して日光が差し込むため、夏場はカーテンを閉めておくほうがおすすめ。また、東側の部屋は午前中に、西側の部屋は午後に冷房を入れると、部屋の冷却効率がアップします。
涼しい服を着る
ゆったりしたデザインの服は、体と服の間にすき間ができるので熱がこもるのを防いでくれます。また、速乾性や吸汗性に優れた素材の服もおすすめ。汗が蒸発しやすいので、熱中症予防に役立つでしょう。
睡眠不足や栄養不足に気を付ける
睡眠不足や体調不良、栄養不足は熱中症リスクを高めます。バランスのよい食事やしっかりとした睡眠をとり、身体のコンディションを整えましょう。体調管理を徹底すれば、熱中症にかかりにくい身体を作ることができますよ。
家族やペットの様子をこまめに確認する
同じ家でも、部屋ごとに室温や湿度に差があることもあります。家族が家のどこにいて、どんな状態なのか、常に気にかけておきましょう。また、猫や犬は人間ほど汗をかかないため、体温調節が苦手です。ペットも熱中症になるので、頻繁に様子を確認しましょう。
遮熱性・断熱性に優れた住宅を建てる
マイホームを建てたりリフォームしたりする際は高断熱住宅がおすすめです。外からの熱を防ぐ遮熱性、中と外との熱の出入りを減らす断熱性の高い住宅を選びましょう。高断熱住宅は室温を一定に保ちやすいため、熱中症対策にも役立ちますよ。
それでも室内で熱中症になってしまったら……?
室内で熱中症の症状が出た場合、まずは涼しい場所へ避難して服をゆるめましょう。そして体を冷やし、水分・塩分を補給します。それでも症状が改善されなければ、すみやかに医療機関を受診してください。症状が重い場合は救急車を呼び、救急車が到着するまでの間、できる限り身体を冷却しましょう。
この記事のまとめ
室内での熱中症をしっかり予防し、暑い季節を楽しもう!
室温と湿度が高ければ、室内でも熱中症になることがあります。熱中症リスクが高いのは高齢者や持病がある方ですが、健康な人でも、睡眠不足や二日酔いなどで身体のコンディションが悪ければ熱中症にかかることも。室内にいても油断せず、エアコンで室温や湿度を下げたり、換気をしたりカーテンを閉めたりして、積極的に熱中症予防をしましょう。