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冬場に多発!“温度差”で起こる「ヒートショック」を徹底解説
2024.10.24 Thu
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寒さが徐々に本格化する中、急激な温度変化によって起こる「ヒートショック」。
ヒートショックで亡くなった人の数が、交通事故の3倍ほどというデータもあり、冬場は特に注意が必要です。
特に入浴中の溺死者数は増加傾向にあり、特に高齢者に多く発生しています。
今回は「ヒートショック」はどうしたら防げるのか?いざというときのために症状や対処法をご紹介します。
1. ヒートショックが起こる原因
「ヒートショック」は、急激な温度の変化によって血圧が上下に大きく変動し、心筋梗塞や脳卒中などの血管の病気や失神を引き起こす健康被害のこと。
ヒートショック現象は、温度の急激な変化によって血圧が激しく上下することによって引き起こされます。
暖かい部屋から寒い部屋への移動や、風呂場やトイレが寒いといった急激な温度変化で血圧が大きく変動し、失神や心筋梗塞、脳梗塞など命にかかわる可能性もあるのが、ヒートショックの怖いところです。
ここではヒートショックが起こりやすい状況やなりやすい人の傾向、対策方法などを解説していきます。
2. ヒートショックが起こす症状とその対処方法
ヒートショックによる症状は、軽度であればめまいや立ちくらみ程度ですむこともあります。ですが、重度の場合には失神や心臓発作などの意識障害を引き起こすこともあります。
ここではそれぞれの症状と対処法を確認しておきましょう。
・軽度症状の場合
めまい、立ち眩みなどの症状が出たら、その場にゆっくりとしゃがむか、可能であれば横になり、血圧の変動が落ち着くのを待ちましょう。
無理に動いたり立ったままの状態でいたりすると、足のもつれや失神などで転倒する恐れがあるため危険です。家族が近くにいる場合は、声を出して助けを求めるのも良いでしょう。
・重度症状の場合
激しい胸の痛みや吐き気、頭痛から呼吸困難、嘔吐、意識の消失などの症状が現れた場合は、すぐに家族や救急に助けを求めましょう。
大声が出せない場合は、壁を叩くなど大きな音を出し、周りに知らせてください。
また入浴時に携帯電話を脱衣所に持ち込むなど、手の届くところに置いておくのも安心です。
最近では防水タイプの呼び出しボタンも販売されているので、浴室内に事前に取り付けしておくことも良いでしょう。
3. 「高齢者」はヒートショックを起こしやすい
「ヒートショック」を起こしやすいと言われる方は、主に65歳以上の高齢者です。
それに加えて、高血圧・糖尿病・動脈硬化・不整脈などの持病がある方、肥満気味の方は「ヒートショック」の可能性がぐんと上がるので注意が必要です。
入浴中の死亡事故は年々増加傾向にあります。
現状では65歳以上が8割以上を占めており、その中でも特に75歳以上の割合が高いと言われています。
4. 若者でも油断禁物!ヒートショック予備軍
高齢者だけでなく、近年では若い人でも「ヒートショック」になる可能性があります。
その一つの要因として挙げられるのが「サウナ」です。
サウナで“ととのう”と呼ばれる快感を得るため、サウナ室と水風呂への入浴を繰り返す温冷交代浴と言います。
この交互浴には、自律神経の働きを高める作用が期待できますが、その一方で、”温度差”の大きい場所を行き来するため、血圧は急激に変化し「ヒートショック」が生じるリスクが高まります。
さらには食事後や飲酒後にお風呂に入ってしまう人も要注意です。
ヒートショックという名前は聞いたことがあっても、まだ対策をしていない人もいるも多いでしょう。
ヒートショックは高齢者がかかるものだと思いこんでいる人がいるようですが、若い人でもなる可能性があります。知識をつけて対策を行いましょう!
5. ヒートショックが起きやすい場所は?
「ヒートショック」が起こる一番の原因は、ずばり“温度差”です。
家の中でも「ヒートショック」が起きやすい場所とタイミングがあります。
どんな場合が想定されるか確認し、その対策をしていきましょう。
・起床のタイミング
寒い日の朝、布団から急に起き上がると、“温暖差”を感じる方も多いでしょう。
急に起き上がり布団から出ることで、身体が急に冷え、血圧が上がってしまい「ヒートショック」を引き起こす可能性があります。
羽織ものを着用する、または起床時間に合わせて暖房器具をタイマーセットするなど、“温暖差”を最小限にする仕組みが重要になります。
・部屋から移動するタイミング
冬場の冷え込んだ朝は、寝室はもちろん、家全体が冷たくなっています。
寝室から他の部屋に移動する際も、“温暖差”を感じやすくなるので注意が必要です。
例えば、冬期に廊下やトイレ、脱衣室、浴室などが寒い場合は暖房を設置する、断熱性を高めるなどの対策が必要でしょう。
断熱リフォームや暖房器具を使用することで、家を暖かく保ち部屋間の“温暖差”を最小限にすることが望ましいです。
また体を冷やさないよう、何か厚手のものを羽織ったりスリッパや靴下を履いたり、足冷え対策を行うことも良いでしょう。
・お風呂に入るタイミング
「ヒートショック」のリスクが最も高まるタイミングは入浴時です。
リビングなどの暖かい部屋で過ごしたあとに、寒い脱衣所で衣服を脱ぎ浴室に入ることで、血管が縮み血圧が急上昇します。
これによって「ヒートショック」を起こしやすくなります。
お風呂の前後に水分を摂ることが改善につながるので、意識的に行いましょう。
また、身体を十分温めてからお湯に浸かることで負担を減らすことができます。
まずは末端の手足からシャワーをかけるようにし、ゆっくり掛け湯をして、徐々に体温を慣らしていってから全身入浴を心がけましょう。
6. ヒートショックから身を守るために
いかがでしたか?
ご覧のように「ヒートショック」は、高齢者を問わず、誰にでも起こりうる現象です。
対策として、まずはお部屋の各所に温度計を設置してみるのもおすすめです。
適切な室温については様々なデータがありますが、少なくとも浴室、脱衣所、トイレの温度を17度以上に保つことを意識すると良いでしょう。
住まいの断熱性能が高いと、部屋間の温度差が原因で起きるヒートショックを防ぐことにもつながります。
アキュラホームでは、断熱性能の違いによる住宅の違いをお伝えしています。
機能面も、コスト面も優しい断熱方法をわたしたちと一緒に考えていきましょう!
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